『ENDING』
2019/10/19
カンパネルラ、僕は今日の学校での最後の時間、本当は眠っていませんでした。いや、眠っていたのだけど、君の声に起こされた。
君は僕をかばってくれたけど、でも君は、君と僕は一つではないと言った。僕はとても悲しかった。悲しかったけど、本当にそうだと思った。
どこまでも、どこまでも一緒に行きたかった。でも、一緒に行けないことは、僕も知っていたよ。
カンパネルラ、僕には、まだ、本当の幸せが何か分からない。
宇宙はどんどん広がっていく。だから、人間はいつも一人だ。
つながっていても、いつも一人だ。
人間は、生まれたときから、いつも一人だ。
でも、一人でも、宇宙から見れば、みんな一緒だ。
みんな一緒でも……みんな一人だ。
カンパネルラ!
また、いつか、どこかで!
幕が上がる / 銀河鉄道の夜